『北斗の拳』に登場するフドウは、別名「山のフドウ」と言い、南斗五車星の一人で南斗六聖拳最後の将(ユリア)を守る宿命を背負った男です。
フドウは心優しい男のように見えますが、ユリアに出会う前は鬼神のような男で、殺戮や略奪を日常茶飯事に行っていました。
ユリアと出会い、命の儚さ、大切さを知り、心を取り戻して鬼神から人へと変わったフドウ。
その名言にはどんなものがあるでしょうか。
北斗の拳のフドウの名言は?
北斗の拳のフドウの名言は、以下になります。
・「ぷふう~ ありがとう 助かったよ」
→フドウ初登場シーン。暴漢たちに襲われていたフドウをケンシロウが助けた時に言ったセリフ。
この時、まだフドウはケンシロウに正体を明かしていません。
・「ケンシロウさん あなたは ああいうゴミは相手にしなくてもいい! この先ゴミ払いはわたしがひきうけましょう!!」
・「わたしは五車星の一星 山のフドウ!! わが主 南斗六聖拳最後の将があなたをお待ちです」
→ケンシロウの前に現れた雑魚敵を一掃すると、フドウは自らの正体を明かす。
フドウの巨体から繰り出される拳は、圧巻です!
・「わが将…永遠の光のために… その永遠の光のためにわれら五車の星は天を舞い地を駆けます そしてそのためなら五車の星は粉塵にくだけ散っても本望!!」
→ケンシロウの「なぜ最後の将が自分に会いたがっているのか」の問いに対するフドウの答え。
フドウはゆるぎない目でケンシロウを見つめます。
・(拳王が先に動いた! 動け!! 雲のジュウザよ!!)
→拳王の長槍隊がケンシロウたちに襲い掛かってくる。
それらをなぎ倒しながらフドウは心の内で雲のジュウザに向けて叫んでいた。
・「お…お待ちください!! われらが将と会うのはあなたの宿命!! 南斗最後の将に会った時こそ あなたは最強の男となるでしょう」
→ケンシロウの「これ以上五車の男を使うことはない おれがラオウを倒せばそれでいい」に対するフドウのセリフ。
それにしても、正体を隠すためとはいえいちいち南斗最後の将と言うのは言いづらそうです。
・「いったはずです わが将 永遠の光のために!! あなたに会えばあのお方の哀しみに沈んだ顔が微笑に変わりましょう!!」
・「そのためならわれらの命一滴まで流れても本望!!」
・「そしてあなたの宿命の旅も そこで終止符が打たれるかもしれません!!」
→ケンシロウの「なぜそこまでの犠牲を払っておれと将を会わせようとする」に対するフドウのセリフ。
将の正体を知らないケンシロウは戸惑うばかりです。
・「見捨てはせぬ 実の父に捨てられた兄弟を」
・(すまぬ将よ おれは ここまで しかし だれかが だれかが愛を信じさせてやらねば!!)
→実の子ども達を流砂に落とした、拳王の部下の中で最も冷酷非情と呼ばれる男ヒルカ。
フドウは自らの身もかえりみずに流砂の中にその巨体を躍らせ、二人の子供を助け出す。
フドウの優しさ、愛情深さが全面に出ているセリフです。
・「今日までわが将の正体を覆いかくしておりました…… その理由はひとつ 野望の暴凶星拳王の耳に入るのを防がんがため」
・「正体を知れば ラオウは狂喜して奪いに走りましょう!!」
・「南斗六星拳最後の将は あなたが愛したユリア様でございます!!」
→ついに南斗最後の将の正体を語るフドウ。
ケンシロウの衝撃はそれはもうすごいものでした。
・「なにゆえ鬼の血を望む ケンシロウとの対決を前に恐怖したか!!」
→フドウの前に現れたラオウ。
山のフドウが昔鬼神のごとき男だった事を知っており、その命を貰いに来たという。
フドウはこれを迎え撃つ。
・(おれはそれまで命などはウジ虫のごとく湧きでるものと思っていた しかしおれはその子犬のあまりのか弱さにただたじろいだ…… そしてまた 幼かったユリアに知るはずもない母をみた!!)
→フドウの回想。
昔、悪鬼として暴れまわっていた時にユリアに出会い、悪鬼のフドウから改心して善のフドウとなる場面。
ユリアが生まれたての子犬をフドウの大きな手のひらの上にのせて、「これが命よ」と諭します。
名場面です。
・(その日よりほどなくおれは武具に封印し 南斗慈母星に仕える五車星の男として生きることを誓った! だが今 その封印を解く時がきた!!お許しくだされユリア様!!このフドウ 汚れなき命のために鬼神となって戦おう!!)
→ついに武具の封印を解いたフドウ。武具を身に付けながらユリアへの許しを請う。
鬼神と化していくフドウは不吉な死を予感させるものがありながら、カッコイイです。
・「フフ…… やすやすと秘孔は突かせぬぞ!! ラオウきさまはここで死に果てるのだ!!」
→ラオウが放った左首筋への一撃を、左肩と首で止めたフドウのセリフ。
簡単には自分の命をくれてやらない、そんな気概のあるフドウのセリフです。
・「きさまにはわかるまい たとえこの体が肉片 いや血の一滴になろうと戦い続けるであろう」
・「この歩を進ませるのはこの子供たちの心…… おまえにみえるか! この哀しき瞳に宿る力が!!」
→哀しみに満ちた、澄んだ子供たちの瞳がラオウをたじろがせる。
子供たちの後ろからはケンシロウの哀しき瞳が幻影となってラオウを射る。
・「きさまはおれの拳にケンシロウの姿をみた!その肉体に再び恐怖が甦ったのだラオウ 恐怖に硬直したその肉体は退かねば砕け散っていた 勝ったのはおれとケンシロウだ!!」
→いつの間にか一歩引いていたラオウ。フドウの拳はケンシロウと重なり、ラオウの肉体にいつの間にか恐怖を甦らせていた。
・「ケ……ケンシロウさん こ…これからはその手でこの子供たちを そしてこの時代を抱き包んでくだされ」
・「そ…それが……山のフドウの……ほ…本望……」
→フドウ最後のセリフ。
涙なしでは見られません……。
山のフドウのセリフの考察
山のフドウは、南斗最後の将ユリアに絶対的な忠誠を誓っています。
ゆえに、使命感を帯びたセリフが多いです。
しかし、その正体は誰もが驚くアットホームパパ。
親に捨てられた子供や親を殺された子供たちを自分の子供として大切に育てていたのです。
そのため、子供がさらわれたり危険にさらされたりすると、自らを省みずに動くきらいがあります。
残虐非道なヒルカの流砂という罠に、あっけなくはまってしまったのも、全ては子供たちを助け出すため。
正直、危険を感じて戻ってきたケンシロウがいなければ、危なかったと思います。
その後、ラオウがフドウの下にやってきて、一旦は「鬼神」と呼ばれていたころのフドウに戻りますが、それは力だけで心までは「鬼神」ではなかったです。
ラオウと戦い、勝利するも、ラオウの部隊の放った矢に倒れるフドウ。
ケンシロウが駆けつけるも、フドウはもう虫の息でした。
そして、最後のセリフを言うと息絶えるのです。
最後まで、子供たちのことを案じていたフドウらしい死に際のセリフでした。
北斗の拳の山のフドウはどんな人物なの?
山のフドウは、コミックス13巻~15巻に登場するキャラクターです。
驚くべきはその巨体。
ちょっとデータを記載してみます。
- 身長 225cm
- 体重 270㎏
- スリーサイズ 240・200・230
- 首回り 90cm
恐るべき巨漢です。
フドウはケンシロウと出会った時は心優しい男でしたが、以前は鬼のような男でした。
昔、北斗の道場で行われた試合で、フドウはリュウケンの弟子たちをゴミのように惨殺し、そのあまりの残忍さに当時子供だったラオウは恐怖を覚えています。
けれどもその後幼いユリアから命の大切さを教えられ、悪鬼のフドウから善のフドウへと改心。
武具を封印して南斗五車星の一人としてユリアに仕えます。
そして、拳王の軍勢が南斗最後の将(ユリア)に伸びようという所で、ケンシロウを南斗の城に連れてくるという任務を与えられ、ケンシロウの前に姿を現します。
この時には自分の素性は明かしていませんでしたが、のちに自らの正体をケンシロウに伝え、リンの後押しもあってなんとか南斗最後の将に会ってほしいというフドウの願いをケンシロウに聞き入れさせることに成功します。
その後、ケンシロウを一人で城へと向かわせますが、拳王軍のヒルカにフドウの養子であるタンジとジロをさらわれてしまいます。
ヒルカは二人の子供を流砂に投げ落とし、フドウはあわてて二人の子供を救い出そうと流砂に飛び込みます。
そこへケンシロウが危機を感じて戻ってきて、何とか事なきを得ます。
そうしてフドウは、南斗最後の将がユリアであることをケンシロウに伝えるのです。
その後、ユリアがラオウの手に落ち、フドウが自分の村にいたところ、ラオウがフドウの村にやってきます。
ラオウの望みは、「ケンシロウから受けた恐怖を払拭するために、かつてラオウに恐怖を与えた「鬼神フドウ」を倒すこと」でした。
フドウはこのラオウの願いを叶えるべく、かつて封印した武具を身に付けて戦いに臨みます。
戦いは終始フドウには劣勢でしたが、フドウ自身と、戦いを見守る子供たちの哀しき瞳でラオウに恐怖を与え、ラオウを退かせることに成功します。
けれども拳王軍によって放たれた幾本もの矢に貫かれ、フドウは瀕死の重傷を負います。
そしてその死の間際、駆けつけたケンシロウに「これからはその手でこの子供たちを そしてこの時代を抱き包んでくだされ」と言い残し、息絶えるのです。
北斗の拳のフドウの名言:まとめ
フドウは、五車星のなかでも人気者なキャラクターです。
それは一体、なぜなのか。
フドウは、悪鬼のような人間から善人へと改心を遂げた、北斗の拳の中では珍しい人物だから。
そして、善人になったときの計り知れない優しさが、フドウという人間を魅力的に見せている気がします。
過去を悔やまず、ユリアと子供たちを守ることこそが、自分が赦されるためのただ一つの道だと信じて、前を向いて生きている。
その辺りが、フドウ人気に一役買っているのかもしれません。
セリフも、人間臭さにあふれていて、もう少し出番があっても良かったのに、と思わずにはいられません。
最後のセリフなどは、涙なくしてみられません。
お疲れ様、フドウ。
ゆっくり休んでくださいね。
コメント