『北斗の拳』のバットは、コミックスを通じて大きく成長するキャラクターです。
バットが好き!という人も結構多いのではないでしょうか。
登場したばかりの子供時代は、どこか抜けているコソ泥役で、それでも憎めない所があるキャラでした。
第二部に入り、大きく成長したその姿は子供の頃とはまるで別人(笑)。
そんなバットの最後はどんなものだったのでしょう。
北斗の拳のバットの最後は?
結論から言いますと、バットは死にません。
いえ、死ぬには死ぬのですが、ケンシロウの秘孔によって一命を取り留めることになります。
以下、バットの最後のシーンまでのくだりです。
アインの死を見届けた後、バットは修羅の国に渡ったリンとケンシロウのことを信じて待ってましたが、ついに自分も修羅の国に渡り、そこで死環白(しかんはく)の破孔(その目の光と共に一切の情愛を失うという破孔。突かれた者は記憶を失いながら気絶し、再びその目が開かれたとき、最初に見た人間にその情愛の全てを捧げるというもの)を突かれたリンと、修羅に囲まれたヒョウを助け出します。
そして、ケンシロウとカイオウの戦いを見守ると、死環白を受けたリンの愛を受け止めるという役目をケンシロウに任されます。
しかし、バットはリンとの結婚式の当日に、この愛は偽りであるとリンに言うと、リンの記憶を奪って二人でケンシロウを思い出すための旅に出ます。
その旅の途中で、バットとリンは、同じく記憶を失ったケンシロウに出会います。
バットは驚きますが、記憶のない者同士の二人で新しく幸せを作っていければよいと考え、そっと身を引きます。
そして、バットたちを追ってきたマミヤとともに帰路につきますが、その途中でケンシロウに恨みを抱くボルゲという男が生きていることを知ります。
バットは、ケンシロウとリンをそっとしておいてやりたいという思いから、自分がケンシロウになり替わって死ぬことで、二人を守ろうと考えます。
バットはケンシロウのように胸に七つの傷をつけて(ボルゲは目が見えないため胸に七つの傷があるかどうかでケンシロウかどうかを識別している)ボルゲに対峙しますが、圧倒的な力の前に敗れ、さらにはケンシロウとしてボルゲの恨みを買ったため、凄惨な拷問を加えられてしまいます。
たまりかねたマミヤはボルゲの前に飛び出して、自らの命と引き換えにバットにとどめを刺し、楽にしてやろうとします。
そこへ、ケンシロウとリンが登場。
ボルゲとケンシロウは戦いを始めますが、記憶のないケンシロウはやはり思うように体が動かず、ボルゲに苦戦。
そんなケンシロウを見ていたバットは、(オレは何のために死んでいくんだよ!リンはどうなるんだよ!ケン、死んじゃだめだ!)との思いを胸に、「ケーーーン!!」とケンシロウを呼びます。心の叫びです。
その途端、ケンシロウに記憶が蘇り、バットを戒めから解き放つと、「死なせはせん… おまえはおれにとって弟だ!」とバットに言うと、リンにバットを託して北斗百裂拳でボルゲにとどめを刺します。
けれどもとどめを刺したかと思われたボルゲはまだ生きていて、リンを捕まえ、道づれに死のうとします。
バットは瀕死の重傷ながらリンを救い出すと、ボルゲと相打ち覚悟でナイフでの肉弾戦に挑みます。
そしてようやくボルゲの息の根を止めることができたのでした。
そんなバットですが、彼の死期は刻一刻と迫っていました。
リンに悪態をつき、お前と俺とは関係ない、砂漠で拾ったからいい値で売れると思っただけだ、などとリンに言いますが、リンの記憶が戻ったことでそんな裏腹な想いもバレてしまい、最期にリンを幸せにするようにケンシロウに約束させると、息を引き取ります。
けれどその後、ケンシロウの秘孔によって、奇跡的に一命を取り留めるのです。
北斗の拳のバットの最初で最後!?の活躍
バットは、北斗の拳の初期から出ていたにもかかわらず、出番という出番があまりないキャラクターでした。
唯一あったといっていいのは、幼少期に自分の育ての親のいる村が襲われ、育ての親が殺されてしまう時のシーンでしょうか。
青年期に入って、北斗の軍を率いるようになっても、ファルコに「真のリーダーはリン」と言われてしまう始末。
顔だけは、3枚目から2枚目に昇格しましたが。
そんなバットの最初で最後の活躍シーンというのが、この最終章だと思うのです。
物語の主人公であるケンシロウも、キーパーソンであるリンも、二人ともが記憶喪失になってしまうという異常な状況下で、バットは二人をなんとかくっつけようと右に左に奔走し、ボルゲには凄惨な拷問まで受け、最終的にはようやく記憶を取り戻した二人に見守られながら息を引き取るという、まさにこの章の主人公はバットしかいない!という感じの締めくくりだったと思います。
さらに、死んでいなかった!
生きてる!
それがこの『北斗の拳』の最終話の結末とは!
出来すぎている気がしないでもありません。
まとめ
北斗の拳のバットの最後について書いてみました。
バットは、私は正直始めあまり好きになれないキャラクターだったのですが、実は面倒見がいいこと、天邪鬼なだけで心優しい子供であること、戦闘の解説が上手いこと(特にラオウ戦)など、徐々に好きになっていったキャラです。
そして第二部の登場シーンで、成長したなあ!と思った瞬間、あっけなく好きになっていたキャラでもありました。
最終章の拷問シーンは、本当に凄惨で、もうやめてあげてくれ~!!と思いましたし、決死の覚悟でバットにとどめを刺そうとするマミヤさんに、マミヤさんお願い!バットを楽にしてあげて!と思いましたし、実はバットが生きていた時にはリンと一緒に「はああ バット!!」と叫んでいました。
本当に、良かったねバット。
どうかリンと幸せにね。
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