『北斗の拳』の中で1、2を争う嫌われキャラ、それがジャギです。
極悪非道、自分勝手極まりない性格のジャギですが、なぜそこまで嫌われるのか。
ジャギの最後も交えて紹介していきたいと思います。
ジャギは一体、どんな男なのか。
どうぞご覧くださいませ。
北斗の拳のジャギの最後ってどういうもの?
ジャギはコミックス5巻に登場するキャラです。
分かりやすい悪役キャラで、風貌は顔の全てをヘルメット型のマスクで覆っています。
そして胸にはケンシロウと同じく七つの傷が。
そんなジャギにはエピソードと呼べるものはほとんどありません。
ですがインパクトはなかなかのものです。
以下、ジャギの最後までの記述です。
ジャギ登場から最後まで
ジャギの支配する街に、幼い兄弟がいました。
兄の方は足が悪く、杖をついています。
弟はそんな兄を献身的に支えていました。
たまたまジャギが通りかかった時、兄はジャギを見ていませんでしたが弟はしっかりとジャギを見据えます。
そしてジャギは、その弟のまなざしとケンシロウのまなざしが似ていると感じます。
その時はそれで終わったのですが、ジャギが兄弟を捨ておいて通り過ぎた後、暴漢たちが現れ、兄のついていた杖が暴漢の足に当たってしまいます。
暴漢は怒って兄を殺そうとしますが、弟は兄の代わりに片足を差し出すので見逃してほしいと必死に暴漢にお願いをします。
それを見ていた村の年よりが、今度は弟の命乞いをします。
「やめてください。この子は本当に良くできた弟なんです」と。
これがジャギの逆鱗に触れました。
「兄より優れた弟など存在しない」と。
そうして幼い弟を連れ去ると、重い石のついた足枷を付けて荒野へ放り出したのです。
そこへケンシロウ到着。
足枷を付けた幼い弟を発見するも、弟はすでに虫の息でした。
ケンシロウは「誰がこんなことを?」と弟に尋ねますが、弟は「ケンシロウ」と言いおいて息を引き取ります。
ジャギのいる街へ入ったケンシロウ。
すぐそばのガレキから殺気を感じます。
ガレキを砕いてみると、そこにいたのはケンシロウが腕に抱いている、死んでしまった弟の兄でした。
兄は「よくも弟を殺したな!」とボウガンを構えます。
ケンシロウは過去の自分の甘さ(ジャギにとどめをささなかったこと)によってこの幼い兄弟に悲劇が起きてしまったことを知ります。
ボウガンを兄に打たせ、それを胸に受けながら、ケンシロウはジャギとの兄弟確執に決着をつけることを決意するのです。
そしてケンシロウはジャギのアジトに乗り込みます。
ジャギはショットガンを構えてケンシロウを出迎えます。
そして「こい!ケンシロウ」と言うと、ジャギは屋上にあるヘリポートにケンシロウを誘いこみます。
最初はショットガンを捨て、余裕な態度を見せるジャギでしたが、北斗羅漢撃も含み針も何一つケンシロウには通じず、圧倒されてしまいます。
ふとジャギが気づいたのは、先ほど自分が捨てたショットガンでした。
ケンシロウにも「使えよ」と促され、ショットガンを手にしたジャギ。
再び強気になりますが、ケンシロウの秘孔により腕が自由にならず、銃口は自分の顔に向けられてしまいます。
あわててジャギは自らの腕に秘孔を突くと、ショットガンを手放します。
決着はついたかに思われましたが、ジャギは自分の北斗神拳では到底ケンシロウに勝てないと悟ると、最後の切り札を使います。
それは、ヘリポートに設置された燃料タンクを破壊して、火をつけることでした。
もちろん自分は火の届かないところに避難してケンシロウを焼き殺す作戦です。
けれども顔色一つ変えないケンシロウに腹が立ったのか、ジャギは昔語りを開始。
なんと、殉星のシンやケンシロウの婚約者であるユリアが死ぬ原因を作り出したのは自分だと言い放ちました。
それにケンシロウが反応。
怒りの雄たけびを上げて拳を床に突きたてました。
するとヘリポートの床が抜け、ジャギともども下の階に落下してしまいます。
下の階で再び対決するジャギとケンシロウ。
けれども実力差は明白で、ジャギは全く相手になりません。
北斗神拳がダメならと、ジャギは付け焼き刃の南斗聖拳や近くにあった石柱などを用いて応戦しますが、全く歯が立ちません。
途中、ジャギが命乞いをするシーンもありますが、ケンシロウは相手にせず、痛覚神経をむき出しにする醒鋭孔(せいえいこう)をジャギに使用。
ジャギの体は軽く指が触れただけで激痛の走る状態になりました。
そこへ、あの幼い兄がケンシロウに放ったボウガンの矢をジャギに突きたてるケンシロウ。
ジャギの悲鳴があたりにこだまします。
最後は怒りの右ストレート。
ヘルメット型のマスクを割られ、ジャギの素顔がむき出しになります。
けれどもその顔はすぐに崩れていき、最後は「ばわ!」という叫び声で終わります。
ケンシロウの兄とは思えない、むしろただのモブと同じような扱いの最後でした。
どれほどジャギが悪党であったか、分かる終わり方です。
北斗の拳のジャギはなぜそんなに嫌われるの?
ジャギが北斗の拳ファンからどうして嫌われてしまうのか。
三つほど上げてみました。
極悪すぎる!
先に述べた幼い兄弟に対する扱いは元より、耳の形がケンシロウに似ているだけでその男の首の骨を折ったり、自分はヘルメットを被って正体を分からなくさせ、悪い行いをすべてケンシロウのせいにしたりと姑息なところが北斗の拳での不人気の原因になっているようです。
ちなみにジャギの胸の七つの傷は、憎んでも憎み足りないケンシロウの悪名を広げるためだけに自ら付けた傷なのです。
「おまえら おれの名をいってみろ!!」
有名なセリフです。
拳士なのに武器を使用している!
戦い方が姑息、というのもジャギの特徴です。
拳士なのに普段からショットガンを片手に持っていますし、やっと拳で戦うと思いきや含み針での攻撃。
正々堂々と真っ向勝負、というものがまずありません。
北斗の拳では、武器を使うのはたいてい雑魚キャラという印象があるので、このジャギも登場時からすでに雑魚キャラ扱いだったのかもしれません。
最後がアレですからね……。
ジャギと他のキャラとのエピソードがない!
北斗の拳は、そのキャラと他のキャラとのエピソードを追加することにより、より深くそのキャラを好きになったり、あるいは嫌いだったキャラの別の面を見ることによって好きになったり、ということが起きます。
しかし。
ジャギにはそれはこれっぽっちも当てはまらないのです。
ジャギの、殺戮を好み、ケンシロウへの復讐に燃える悪逆非道な弱い男、というイメージは覆ることなく今日まで健在でいます。
ある意味、不憫なキャラでもあります。
まとめ
ジャギは、初めから最後まで寸分の狂いもなく、立派な悪役キャラでした。
ジャギのような嫌われ者の悪役は、北斗の拳では少ない方です。
でも、だからこそジャギは北斗の拳には必要不可欠なキャラだったと言えます。
北斗4兄弟の3男とされながら、雑魚キャラと同じ不遇の扱いを受けて散っていったジャギ。
どこにも同情する点が無いところも、彼の潔さ?だと思います。
そんなジャギの生きざま。
興味を持たれた方はぜひ、コミックスを読んだり、アニメを見てみて下さいね。
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