『北斗の拳イチゴ味』(原作:武論尊先生・原哲夫先生、シナリオ:河田雄志先生、作画:行徒妹(ゆきといもうと)先生)とは、『北斗の拳』を原作とする、南斗六星拳の一人聖帝サウザーが主役のパロディギャグ漫画です。
北斗の拳イチゴ味は、原作と同様のキャラクターが、原作の風貌と設定はそのままに、ギャグを発するところが特徴です。
そんな中で、原作では超極悪非道の悪人だったアミバ様がどのようになったか、見ていきたいと思います。
北斗の拳イチゴ味のアミバはどんな人物?
北斗の拳イチゴ味のアミバは、トキの偽物という所は原作と同じですが、ほとんどしゃべらない人物です。
唯一の台詞はテトリスをプレイ中のジャギにかけた「おっ長い棒きたぞ長い棒!!」でした。その他は笑い声などで、まともなセリフはありません。
そんなアミバは、原作と同様にトキにつきまとっており、コミックス3巻の南斗対北斗の全面対抗戦で、なぜか北斗側について参戦して以来、トキの助手として扱われるようになりました。(トキの不在時には村人の診療を任されたりもしています)
アミバとトキの関係はとても良く、病で咳き込むトキの背中をアミバが心配してさすったり、羅将ハンにアミバがやられかけた時にはトキが救出に現れたりと、互いを思いやる様子が描かれています。
そうして暮らしていた二人でしたが、トキは余命いくばくもないことを悟ると、アミバに「世紀末を生きる人々の希望としての『トキ』」として自分の名を継いで欲しいとアミバに頼みます。
アミバは、その託されたものの大きさ、重さに慄きながらもまた一から修行を始めるのです。
それ以降、子供の治療でも秘孔を間違えないか(※ここは原作のパロディ部分)慎重になるなど、心変わりが見られます。
さて、そんなアミバですが、天帝を守るシンを助けるためにカイゼルと戦い、トキの技である天翔百裂拳にて勝利するなど、拳士としても強くなります。
これは、世紀末の戦いにおいてはテンションを先に上げたものが死ぬ、という(どういう理屈だ)トキ直伝の教えにより、アミバがテンションを下げた結果、寡黙キャラがさらに寡黙となり、カイゼルを圧倒するまでに強くなった、というものです。
北斗の拳イチゴ味のアミバと原作との違いは?
北斗の拳いちご味アミバの登場時は、北斗四兄弟に混ざったり、トキと一緒に捕らえられたりと、主にトキのネタで出てくるくらいでしたが、その後はトキの助手となり、その実力を認められ、トキの後継者となるなど、アミバは原作とはまるで違う破格の扱いを受けています。
理由はストーリーの都合上なのでしょうが、『北斗の拳』の悪役の中では桁違いの更生っぷりに、驚かされるばかりです。
※原作のアミバは、トキのふりをして人々を捕らえ、自分都合の人体実験を繰り返していました。
なぜそんなことをしたのか。
すべては自分の顔を叩いたトキと北斗神拳の名を汚すため。
けれどもケンシロウによって、その野望は潰えます。
原作のアミバは、最初から最後までずっと悪人のままでした。
そんなアミバ様が、北斗の拳イチゴ味によってようやく報われた気がします。
北斗の拳イチゴ味のアミバは強いの?
トキの後継者となり、トキのすべてを伝承しているように感じるので、強さはトキと同等、あるいはトキが病であることを考えると、もう少し強いかもしれません。
原作でも、ケンシロウと対峙したアミバは(たとえケンシロウがアミバをトキと勘違いしている状態であっても)始めはケンシロウを圧倒していたので、そこそこの強さはあったと思われます。
その代わり、トキではないと分かったとたんにケンシロウにボコボコにされましたが。
本当に、イチゴ味のアミバ様は原作とは破格の扱いだなあとしみじみ思います。
北斗の拳イチゴ味のアミバの名言は?
前述したように、イチゴ味のアミバは寡黙な人物として描かれているので、セリフらしいセリフがありません。
唯一挙げられるのが、これまた前述した「おっ長い棒きたぞ長い棒!!」です。果たしてこれを名言と呼んで良いのかどうか……(苦笑)
その代わり、アミバの表情は非常に豊かです。
現在、北斗の拳イチゴ味は休載中ですが、連載が再開してアミバ様が登場したら、新しいセリフが生まれるかもしれません。その時にはこちらに追記しますね。
↓それから、原作のアミバの名言はこちらになります。↓
北斗の拳イチゴ味のアミバ:まとめ
『北斗の拳』というメディアの中でも、この『北斗の拳イチゴ味』に描かれているアミバは好待遇であると感じました。
原作者である武論尊先生と原哲夫先生が、もしアミバを闇落ちしたトキとして描くつもりだったのなら、トキはジャキと同じような扱いになったか、または更生してケンシロウたちの味方となっていたでしょう。
アミバはそういう意味で、原作者の先生方にとっては思い入れのある、重要なキャラクターだったのではないかと思います。
北斗の拳イチゴ味でどのような解釈が成されたかは分かりませんが、アミバが救われキャラになったのは、それだけ重要なキャラクターだったという意図があったような気がしてなりません。
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